メラノーマ

メラノーマ(悪性黒色腫)は色素細胞(メラノサイト)から生じた皮膚がんです。

年齢斑に似た褐色~黒色の平らな色素斑から、ホクロの様に隆起したり、びらん・潰瘍を呈してくるものなど症状は多彩です。進行すると、リンパ節や他の臓器に転移することもあります。一般的に「ホクロのがん」といわれていますが、一部のホクロを除いて、良性のホクロが「がん化」することはまずありません。メラノーマとホクロは別のルーツと考えられています。

日本人では人口10万人に2~3人程度発生するといわれており、まれな疾患ですのでホクロがあるからといって心配しないでください。また「足の裏にできたホクロはメラノーマになる」と耳にすることがあると思いますが、都市伝説に近いうわさにすぎません。日本人は白人と比較して足の裏にできる比率が高いというだけです。白人のメラノーマの発生率は日本人のおよそ10倍ですので、日本人の足の裏のメラノーマの総数が多いわけではありません。

まずは以下にあげる所見がないか確認してください。

  • 形がいびつ。
  • 急に大きくなった。隆起してきた。
  • 黒色だけではなく、白いところ、茶色い部分、赤い部分など色むらがある。
  • 今まで黒かったが、最近白く色がぬけてきた。
  • 出血するようになった。

ダーモスコープ

ダーモスコープ

ダーモスコープ(ダーモスコピー)で病変を拡大して観察すれば診断できます。特に足の裏の病変はダーモスコープでホクロかメラノーマか簡単に鑑別できます。

ホクロがあるからといって焦らず、ダーモスコープで診察できる皮膚科専門医を受診してください。

メラノーマ